統計学と天才たち

前々から読まなくちゃいけないと思っていた本。
「19世紀までの決定論的な科学の考え方をピアソンから始まる統計革命が変えた」として、その過程を紹介する本です。
とは言え、統計的なパラダイムの中に生きてきた自分にとってはやや実感しにくい面もありますが(特に確率の哲学的な話とか)。

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

統計学を拓いた異才たち―経験則から科学へ進展した一世紀

尊大なピアソン親父 VS. 偏屈なフィッシャーから始まり、studentと名乗るギネス社の社員ゴセット、父親と性格が正反対のピアソン息子、ルベーグを反面教師にしたネイマン、「数学のモーツァルト」コルモゴロフなどといった人々が織り成す数理統計学近代史。
後半になるとまだ存命中の人も多く、やや散漫になります。
あと、日本人としては赤池先生が出てないのが少し気になりますが。
「研究作法」として統計処理を捉えている人は、暗中模索しながらデータ解析に向かい合っていた人々の話を知ることにより、考え方が変わるかも?
ただ、数式が出てこないために統計そのものについては奥歯にものがはさまったような感じ。
こういう挿話も入れつつ統計を解説した教科書ってないのかと思ったら、学部一年の時に買った本でありました。
統計学入門 (基礎統計学?)

統計学入門 (基礎統計学?)

当時はシケプリ丸写しでした。
ごめんなさい。