2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

同期の脅威

どんどん論文を出されると、こちらとしては立つ瀬がありません。こないだもTrends inに出していたし… 今週のPNAS。 Piwi-interacting RNA(piRNA)という小さなノンコーディングRNAは、哺乳類においてトランスポゾンのサイレンシングに関わっていると考えら…

スイスへ

今年の7月、スイスへ行くことになりました。 Eawagのサマースクールに出していた応募が当たったので。詳しくは知らないのですが、STK先生によると去年から始まったもののようです。午前中レクチャー・午後に研究プログラム、といった流れで2週間。中日にはシ…

春の読書2

少し前に古本屋に行って仕入れてきました。まずはこれ。海燕ホテル・ブルー (角川文庫)作者: 船戸与一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2001/09メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る船戸与一は「砂のクロニクル」から入り、「流…

母さん、僕のあの論文どうしたでせうね

ということで、寝かせ続けてきたHC論文を再解析中。 去年に仕事しなかった報いを受けております。 ナズナの一種であるCapsellaの自殖の進化を調べた2本のPNASの論文。Wrightのグループの論文は、核DNAの塩基配列を読んで過去の人口動態を推定し、種分化の時…

春の読書

まずはこないだの生態学会で買ったこれ。進化生物学からせまる (シリーズ群集生態学)作者: 大串隆之,吉田丈人,近藤倫生出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発売日: 2009/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見るだ…

群集構成の必然性

やっぱり未だ見ぬ明日に、良いです。 そして鴨川ホルモーが読みたい今日この頃。 ハワイで適応放散したアシナガグモについて調べた2004年のScience。 このクモにはそれぞれニッチが異なる4つの生態型(緑色型・栗色型・大茶色型・小茶色型)が存在する。各島…

頻度・密度依存選択と個体群動態

今日は昼間から研究室の花見でした。満開から散り始めたあたり。 明日は入学式。 2000年のNature。 トカゲの個体群動態を10年に渡って調べた労作。 この個体群は個体数が2年周期で振動しており、高密度の年には喉が黄色のタイプ(K型)が少数で大型の子供を…

北米オオカミの黒い毛色はイヌとの交雑によってもたらされた

先月のScience。 北米のオオカミは、北のツンドラ地帯では白い毛色が、南の森林地帯では黒い毛色が多い。 これは自然選択によるものと考えられているが、遺伝的な基盤はわかっていなかった。 体色に影響すると考えられるAgouti、Mc1r、K遺伝子座の3つの候補…

種の均一性により機能が維持される

最近のNature。 複数種の脱窒菌をマイクロコズムに入れ、ストレス環境下(低温、塩分)とコントロールの3状態でその機能(脱窒)を測った。 その際、初期状態の種の均一性(相対的なabundance)を変化させて、単一種が優占しているマイクロコズム、どの種も…

来週のJC

4本ほど論文を紹介することになりました。 富栄養化のパラドックスについて(Wikipediaに解説)。 論文を選んだ後で、こっちに書いてある論文の方がふさわしい気がしてきた。 それから、KBさんが書いていて気付いたけど、階層ベイズ特集やってるそうです。 E…

今週のJC

年度が新しくなって、3年生になりました。 Natureは、酵母の集団ゲノムデータ。 Scienceは、シロアリ女王のクローン生殖。 PNASは哺乳類の新種の話。 MBEは複雑なdemographyがわかっている時の自然選択の検出(トランスポゾン)。 PLoS GeneticsはS遺伝子座…