Minimalism
愛について語るときに我々の語ること (村上春樹翻訳ライブラリー)
- 作者: レイモンドカーヴァー,Raymond Carver,村上春樹
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/07/01
- メディア: 新書
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転換期の作品、と評されるだけあって、大聖堂のような安定感に欠けるか。
離婚、アル中といった人生の袋小路的状況を描かせたら、カーヴァーの右に出るものはいないのだろう。
特に、
「私の父が死んだ三番目の理由」
「足もとに流れる深い川」
「出かけるって女たちに言ってくるよ」
と表題作あたりが良い。
なんとなく、海辺のカフカの
「人生なんてどう転んでもクソみたいなものなんだ」と青年は思った。小さいときはそれを知らなかっただけなのだ。
なんて言葉を思い出しました。