局所適応と遺伝的浮動

今日はWhitlock. 2008. Molecular Ecology.
FSTとQSTは、集団間の分化をはかる指標である。
Fixation index - Wikipediaとかを参考。
FSTはSNPやマイクロサテライトといった分子マーカーをもちいて算出するが、QSTは量的形質の分化の指標。
単純にQSTを形質間で比較するだけでは、遺伝的浮動の効果を除けない。
量的形質が相加的に決定されているとき、その形質が中立ならばFST = QSTとなるが、FST < QSTならば場所ごとに異なる選択圧がかかっていて、FST > QSTならば安定化選択が働いているとされる。


で、一般にはそれらの平均値を比較して局所適応が議論されることが多いわけだが、FSTはさまざまな理由でばらつくため、QSTとの比較は値ではなく分布で見なくてはいけない。
というSMBEの話の復習。