ダーウィン年だけに

とりあえず一冊目として読んでみました。

名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』

名著誕生2 ダーウィンの『種の起源』

以前読んだダーウィン本(例えば、ダーウィンの足跡を訪ねて (集英社新書)とかダーウィン:進化の海を旅する (「知の再発見」双書))に比べると、名著誕生シリーズというだけあって、ダーウィン自身よりも特に「種の起原」とその背景に焦点を当てていました。
また、時代背景や出版後の学問の潮流についてもわりと詳しい。
著者のJanet BrowneはHarvard大の教授で、科学史が専門のようです。


ダーウィンの成功は、ヴィクトリア朝の平和と繁栄・郵便システムに支えられていたとか、終末思想のはびこる時代にはダーウィニズムは支持されなかったとか、社会の雰囲気に学問が影響されるという視点がおもしろかったです。
後半で扱っている、社会ダーウィニズム優生学との関係、総合説が出現するまでの遺伝学とダーウィニズムとの対立(突然変異 vs. 自然淘汰)などが以前読んだものより詳しく、興味深く読めました。
1959年、生誕150周年かつ種の起原出版から100年の節目に行われたシカゴのお祭りと時を同じくして「現代の総合説」が生まれたとのことですが、200周年かつ150周年の今年にはなにか起きるのでしょうか?
ちなみに解説は茂木健一郎さん。


それから、やっと完結編を読みました。

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

「ハリー・ポッターと死の秘宝」 (上下巻セット) (ハリー・ポッターシリーズ第七巻)

この雑記によれば、6巻を2006年5月に読んでいたらしい。
しかし、それから既に32ヶ月も経っているので、当然あらすじや人物名をよく覚えていなかったりするわけですが…ウィキペディアがたいへん役に立ちました。
完結編にふさわしくおもしろかったです。読まれる方は睡眠時間を削る覚悟を。