お昼のゼミ

は、論文紹介。
自分はMBEの今月号に載っていた、コヨーテの集団構造の話
常染色体、Y染色体のマイクロサテライトとミトコンドリアのマーカーをもちいて調べると、不均質な生息地では分化が進んでいるが、均質な沙漠と草原では集団構造がない。不均質な生息地では分集団に分かれて集団サイズが小さくなるので、driftによって遺伝的多様性が下がっている。
このパターンは、出生分散の際に自分が生まれ育った生息地と似たような場所を選んで分散するからではないかとのこと。
コヨーテは100kmくらい分散するみたいなので、マイクロサテライトでこれだけはっきりとした構造(しかも分集団間に物理的障壁はないらしい)があれば、出生分散の際の選好性によるとしてもいいような気がする。
のだけど、せっかくY染色体とミトコンを使っているのだから、サンプルに雌雄の区別をつけて、雌雄ごとに異なる移動分散のプロセスを明示してモデル化すればいいのに、と思ったり。



あとは、ツバメの尾羽はオスの質を反映するか、マーモセットは仲間がいる時に鳴くか、インフルエンザウイルスの感染能など。
軽く紹介するような形式のゼミの方が、いろいろと内容に踏み込めていいのかもしれない。



個人的には、今週のPNASに載っていた一生のほとんどを卵の中で過ごすカメレオンが気になりました。
マダガスカル、行ってみたいなぁ。