春の読書2

少し前に古本屋に行って仕入れてきました。まずはこれ。

海燕ホテル・ブルー (角川文庫)

海燕ホテル・ブルー (角川文庫)

船戸与一は「砂のクロニクル」から入り、「流沙の塔」「山猫の夏」と、今までハズレなしでしたが、これはいまいち。
刑務所から出所して復讐と次の仕事に燃える男が、下田で出会った女により…という話。暗い・スケールが小さい・全体的にまとまりがない、といった感じ。


次はこれ。

四畳半神話大系 (角川文庫)

四畳半神話大系 (角川文庫)

太陽の塔」の後、「夜は短し〜」の前という作品。
この3作品、全部うだつの上がらない京大生が主人公で、怪しい友人にふりまわされたり、黒髪の乙女を追っかけたり、といった点では一緒なのですが、最近の作品になるほど、練れてくる、とでも言いましょうか、エンターテインメントとして完成していると思います。
「四畳半」は並行世界の4つの章から構成されていて、入学の時あのサークルに入っていれば、という思考実験ができます。
かくいう私も2002年の夏には京大を受けるべきか悩んでおりました。その時にこの小説を読んでいれば、京都に行けば黒髪の乙女とお近づきになれるかもしれない!と勇んで京大農学部を受験し、そしてきっと今頃は地に足のつかない七回生となっていたことは間違いないでしょう。


映画なども。

西の魔女が死んだ [DVD]

西の魔女が死んだ [DVD]

サチ・パーカーの演技が良かったです。原作を読んでいないヒトにはさっぱりですね。街並みがどう見ても上海周辺でした。
ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ

思ったよりもポジティブに青春してる話でした。