群集構成の必然性

やっぱり未だ見ぬ明日に、良いです。
そして鴨川ホルモーが読みたい今日この頃。


ハワイで適応放散したアシナガグモについて調べた2004年のScience
このクモにはそれぞれニッチが異なる4つの生態型(緑色型・栗色型・大茶色型・小茶色型)が存在する。各島でその分布を調べてみると、同じ生態型が2種以上いる場所はなく、ニッチが別のもの同士が群集を構成していた。このようなパターンを生じた歴史を知るために分子系統を調べると、1つの島内で別の生態型に分化する場合と、移動分散により他の島から広がる場合とがあった。
ハワイは島間で形成されてからの年代が500万年前〜100万年前と異なっているが、島ごとの種多様度を見てみると、古い島と新しい島で低く中程度の島で高かった。これはいったん移入と進化により種が増加し過ぎて、その後競争により絶滅が起こり平衡状態に達するというプロセスの可能性を示している。


ところで、Gillespieと言えばハワイのクモの人だと思っていたんですが、実は集団遺伝の教科書を書いたハエのGillespieの方が有名なのかもしれません。

Population Genetics: A Concise Guide

Population Genetics: A Concise Guide

どう見てもショウジョウバエには見えないと評判の表紙が目印の教科書。