2009-01-01から1年間の記事一覧

フランクフルト

に電車で移動してきました。こちらは南だけあってやっぱり暑いです。あまりに天気がよくて入道雲が出ている、と思ったら、夕立まで降ってきました。そしてなぜか街中の公園で小さいウサギが草を食んでいました。不思議。 そういえば2008年のIFが発表されまし…

渡独

こちらは涼しいですね、と言ったら、これでも一年で一番暑い時期です、と言われました。 まぁ、北海に面しているくらいですからね。 昨日はシンポジウムに出ました。近頃群集で流行るもの、と言えば、メタ群集、メタ解析、ストイキオメトリーということを実…

京都賞

今年の受賞者が決まったそうです。「フィンチの嘴―ガラパゴスで起きている種の変貌」で有名なグラント夫妻。この京都賞、主催している稲盛財団のサイトを見てみると、基礎科学部門の受賞者に生態関係の人が多いですね。 第2回 (1986) G.E. Hutchinson 第6…

選択を含む合祖シミュレーション

今日の論文はこちら。 よく使われるcoalescentシミュレーションのソフト「ms」は、さまざまな集団サイズの変化・突然変異率・組み換え率等を指定できてたいへん便利なんですが、中立なモデルしかできない。ということで、demographyと選択を同時に組み込んだ…

虫屋の世界

図書館で借りてきて読みました。ゲッチョ昆虫記―新種はこうして見つけよう作者: 盛口満出版社/メーカー: どうぶつ社発売日: 2007/06メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (5件) を見る著者は僕に取っては冬虫夏草の人、というイメー…

JSPSサマープログラム

毎年恒例の行事が終わりました。アメリカ・カナダ・フランス・ドイツ・イギリスの若手研究者を夏の2ヶ月間日本に招く、学振の事業です。 毎年の傾向として、なぜか系統地理の人が多い気がする。まぁ、日本にサンプリングしに来るという大義名分があるからか…

フィードバックループの長さ

SMBEに行っていた人たちが帰ってきました。来年はフランス・リヨンだそうです。再来年は日本。 一方で進化学会の締切が迫っていますが、今年は遠いし、9月は次の週にも学会があるので不参加ということで。文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (下)作者: …

カタツムリの巻き方向を変える要因

1996年のHeredity。 左巻きのカタツムリが右巻きのカタツムリ集団に侵入するのは、それはもう大変なことです。そこで、侵入する際に手助けになる要因をピックアップして、モンテカルロシミュレーションでその効果を試してみました。要因は以下の6つ。 集団の…

読了。複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線作者: マーク・ブキャナン,阪本芳久出版社/メーカー: 草思社発売日: 2005/02/25メディア: 単行本購入: 12人 クリック: 188回この商品を含むブログ (156件) を見る昔から読もう読もうと思いつつ先延ば…

崩壊

読みました。文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)作者: ジャレド・ダイアモンド,楡井浩一出版社/メーカー: 草思社発売日: 2005/12/21メディア: 単行本購入: 19人 クリック: 319回この商品を含むブログ (198件) を見る気付けばM1の時から借りっ放しで…

右利きのカニと左巻きの貝

2006年のBiology Letters。 カラッパというカニは右手に缶切りのような突起を持ち、右巻きの巻き貝の殻を皮を剥くように取り除いて食べるそうです。食べられた貝はこんな感じ。 海産のカタツムリ(whelk)・イモガイそれぞれの右巻き・左巻きの化石を調べて…

韋駄天蛙/魚の視覚と遺伝子重複

2006年のNature。この頃はNatureにもBrief Communicationsというカテゴリーがあったんですね。 70年程前、オーストラリアに害虫駆除のために導入されたオオヒキガエルは、体重2kgまでに達し毒を持つうえ、侵略的な生物であるため「生態学的悪夢」となってお…

最近のセミナー/種の起源を読む

先々週はサバティカルでタスマニアに滞在しているAndrew Storferさんのサラマンダーとウイルスの共進化の話。 今週はHSさん、UEHRさん、HYSさんの話でした。あと、うちの専攻の実習の自由研究発表も。 一番目は、宿主と寄生者の系統樹を比較することで共進化…

馬の毛色の変化/富栄養化と草本群落と光

4月24日のScience。 さまざまな時代・場所の馬の骨から得た核の古代DNA(ancient DNA)を解読することで、馬の毛色が家畜化と関連してどのように変化してきたのか調べた論文。 この解析によるとそもそも馬には鹿毛しかいなかったらしい。家畜化に先立って、…

大学の周囲の春の諸々

沢岸についていた狸の足跡? ニホンミツバチの分封。 ニホンカナヘビ。尾に自切の跡が2つあります。 最近僕のデジカメは、なぜか液晶が明るくならないという症状に陥りました。したがって、シャッターを押しても、ちゃんと撮れているのかPCで見るまで確認で…

五月の蟲

今日は昨日とうってかわって五月晴れでした。 ツチイナゴ。草原からとんできました。 ホシベニカミキリ。道ばたの草にとまっていました。

今年のハイキング

毎年恒例になってきました、ハイキング。去年よりも写真がぶれてますが… 卯の花。 なんかのシダ。 ナルコユリ? タツナミソウ。 アオオサムシ。 ミズキの花。 フタリシズカ? イヌセンボン。 ?? マムシグサ。 トウダイグサの一種? オタマジャクシ。 眺望…

GWの読書

結局、一日ビーチバレーをした以外はどこにも出かけませんでした。沼地のある森を抜けて (新潮文庫)作者: 梨木香歩出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2008/11/27メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 22回この商品を含むブログ (50件) を見るぬか床の話。あるい…

適応放散が生態系機能に影響する

GW中は流石に学校全体が静かです。 先週のNature。 カナダの湖に生息するトゲウオには祖先的なジェネラリストと派生的なスペシャリストの底生種・沖帯域種が存在する。適応放散・種分化が生態系機能へ及ぼす影響を調べるため、初期条件とトゲウオのバイオマ…

踊る鳥

鳥にも音楽を聴いて踊る能力があるんだそうです。 CNNのニュースより。 Snowballなる名のオウムを調べた論文が発表されたのですが、実際に解析に使われたと思われる画像はこれ。 ノリノリです。 Another One Bites The Dustを聴いてるバージョンもあります。…

同期の脅威

どんどん論文を出されると、こちらとしては立つ瀬がありません。こないだもTrends inに出していたし… 今週のPNAS。 Piwi-interacting RNA(piRNA)という小さなノンコーディングRNAは、哺乳類においてトランスポゾンのサイレンシングに関わっていると考えら…

スイスへ

今年の7月、スイスへ行くことになりました。 Eawagのサマースクールに出していた応募が当たったので。詳しくは知らないのですが、STK先生によると去年から始まったもののようです。午前中レクチャー・午後に研究プログラム、といった流れで2週間。中日にはシ…

春の読書2

少し前に古本屋に行って仕入れてきました。まずはこれ。海燕ホテル・ブルー (角川文庫)作者: 船戸与一出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2001/09メディア: 文庫 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見る船戸与一は「砂のクロニクル」から入り、「流…

母さん、僕のあの論文どうしたでせうね

ということで、寝かせ続けてきたHC論文を再解析中。 去年に仕事しなかった報いを受けております。 ナズナの一種であるCapsellaの自殖の進化を調べた2本のPNASの論文。Wrightのグループの論文は、核DNAの塩基配列を読んで過去の人口動態を推定し、種分化の時…

春の読書

まずはこないだの生態学会で買ったこれ。進化生物学からせまる (シリーズ群集生態学)作者: 大串隆之,吉田丈人,近藤倫生出版社/メーカー: 京都大学学術出版会発売日: 2009/03/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 9回この商品を含むブログ (2件) を見るだ…

群集構成の必然性

やっぱり未だ見ぬ明日に、良いです。 そして鴨川ホルモーが読みたい今日この頃。 ハワイで適応放散したアシナガグモについて調べた2004年のScience。 このクモにはそれぞれニッチが異なる4つの生態型(緑色型・栗色型・大茶色型・小茶色型)が存在する。各島…

頻度・密度依存選択と個体群動態

今日は昼間から研究室の花見でした。満開から散り始めたあたり。 明日は入学式。 2000年のNature。 トカゲの個体群動態を10年に渡って調べた労作。 この個体群は個体数が2年周期で振動しており、高密度の年には喉が黄色のタイプ(K型)が少数で大型の子供を…

北米オオカミの黒い毛色はイヌとの交雑によってもたらされた

先月のScience。 北米のオオカミは、北のツンドラ地帯では白い毛色が、南の森林地帯では黒い毛色が多い。 これは自然選択によるものと考えられているが、遺伝的な基盤はわかっていなかった。 体色に影響すると考えられるAgouti、Mc1r、K遺伝子座の3つの候補…

種の均一性により機能が維持される

最近のNature。 複数種の脱窒菌をマイクロコズムに入れ、ストレス環境下(低温、塩分)とコントロールの3状態でその機能(脱窒)を測った。 その際、初期状態の種の均一性(相対的なabundance)を変化させて、単一種が優占しているマイクロコズム、どの種も…

来週のJC

4本ほど論文を紹介することになりました。 富栄養化のパラドックスについて(Wikipediaに解説)。 論文を選んだ後で、こっちに書いてある論文の方がふさわしい気がしてきた。 それから、KBさんが書いていて気付いたけど、階層ベイズ特集やってるそうです。 E…